お仕事の関係でタクシー会社をまわったお話をすると「俺も見に行きたいわ〜」というタクシードライバーさんの声が聞こえた。
困った時はお互いさま
昨年、雪がちらつく寒い冬の夜に、私が内勤をしていた営業所前に一台のタクシーがとまっているのを見かけた。この辺りではみかけない行灯で気になってみにいったら神戸ナンバーのタクシー。神戸の西の端からこんな山奥まで、凡そ90km近い距離です。ご苦労な事です。
どうされたのか気になったので外に出て声をかけてみると、ほっとしたような顔で「便所貸して欲しいんですけど」とおっしゃった。こんなど田舎でも立ちションしない意識の高い運転手さんです。
外は寒かっただろうと、用を足している間に温かいお茶を入れて私のオヤツに買っておいたお煎餅をお出しました。お茶を啜りながら「パンクしたんですけど暗くてみえないんですわ。明かりついてるからここまできたんですけど同業だったとは」と笑いながらおっしゃる。この辺りは夜になって周囲のお店がしまると真っ暗で何も見えない。確かにタイヤ交換は難しいでしょう。
一息ついてから明るい車庫に誘導して(所長に電話で確認して)リフトをおかししストーブをたいた。明るい所でみるとタイヤは結構ボロボロになっていて、表面がはがれていた。ここまでこれた事が奇跡に思えました。あのほっとした顔も納得でした。帰ったばかりの所長も私だけじゃ役に立たないだろうと、すぐに引き返してきてタイヤ交換の手伝いをしてくれた。「困った時はお互い様やで」と所長は笑顔でまた帰っていった。
ちなみに私が在職中、2度ほど神戸ナンバーのタクシーが近くにとまり、どちらもお手洗いを借りていってる。困った時はこの会社って評判なんだろうか?(笑)
もっと門戸を開いたらいいのに…
「タクシー会社の見学に俺もいきたいわ〜」との声を聞くたびにいつもこの事を思い出す。もっと気軽に立ち寄れるようにお手洗いと休憩所の開放をしたらいいのに…と。
転職を前提とした見学はどこの会社でもやっているのだけれど、それだと気負いしてしまうからなかなか一歩が踏む出せない。でもお手洗いに困ったとき、お弁当を食べる場所に困ったとき、ちょっと仮眠をとりたい時etc…気軽に営業所に入れる環境を作っていれば、世話になったドライバーはその会社へのイメージはすごくよくなると思うし、社内の雰囲気が良いことを知ったらそこの会社に入りたくなるかもしれない。本当に良い会社ならば下手なキャッチコピーで求人するよりも効果がでると思う。実際に私もワンコイン南花田最高やん!ってなっていますもの(笑)
しかし外部の人を中に招き入れるというのは様々な問題が出てくる事もあるから難しいのかな。
おまけ
私が実際にいったわけではなく人伝に聞いただけなのですが、未来都中津の営業所は他社ドライバーが休憩したりもしてるらしい。他にも日本交通の本社営業所の社員食堂は社員以外でも利用可能との事(社外の人は保険外交員ぐらいしか見たことないけど)
実際開放してると知ってても入りづらいって感じなのかもしれないですね。でももっとこういう会社が増えたらいいのに!
いがみあってないで、もっと仲良くできたらいいのにね。