AIタクシー®は役に立つのか!?-本編-

AIタクシー®は役に立つのか!?これまで2回にわけて、AIタクシーについてのざっくりとした説明をしてきました。今回はいよいよ本編にはいります。

AIの力を借りた新人ドライバーの売上は増えた!らしい

インターネットで検索してみると、実際に運用してみると新人ドライバーの売上が増えたとの情報が多くでてきます。そのため、大阪でも多くのドライバーが導入を待望む声が聞かれます。しかし、みわちん的には「導入してもすぐに売上が増えるとは限らない」との見方をしています。

データの偏りが気になる

実はドコモのAIタクシー®は会社をまたいだデータの利用を契約上避けているようなんです。どういう事かというと、例えばMKさんとワンコインさんが導入した場合、それぞれ学習データも異なるし、予測モデルが違うという事。カンのいい人はもうお気づきでしょう。

ドコモのAIタクシー®は人工知能の部分に「多変量自己回帰」といって乗車需要に影響する特徴を人間が設計・エンジニアリングして予測モデル化する方法と、「ディープラーニング」といって、乗車需要に影響する特徴をコンピュータがデータから学習して予測モデル化する方法の2つをかけあわせたハイブリットな予測をおこなっています。

ざっくりとした説明で申し訳ありませんが、データがあればあるほど、乗車させればさせる程、コンピュータが学習していくので予測精度があがるって事です。だけどこれが、会社ごとに個別の学習データとなると、いくらデータを集めても偏りがでるのではないでしょうか?

業界にいる方はよくご存知でしょうが、タクシー会社は会社ごとに特徴が大きく事なります。例えばMKさんなどは予約配車が多いと伺ってます。日本交通[*1]は専用乗り場を多く持ってるようですし、鉄道系の会社は沿線上の駅周辺の乗り場の待機が多いでしょう。実際、これらの会社が流しでどれぐらい乗車いただいてるのかは存じあげないので想像でしかないのですが、自社でお客様をもっていたり予約配車等が多い会社のデータを集めても、AIタクシー®本領を発揮できないのでは?と思われます。AIタクシー®を活用できるのは、バリバリ流しがメインでかつ台数が多く過去のデータが膨大にある会社なのでは?それを考えると東京無線系列はすごいんだなあ。どんなところか全く知りませんけど(^^; 大阪の関協グループみたいなもんですか?誰か教えてください。

AIタクシー®今後に期待

とはいっても、AIタクシー®は素晴らしいシステムだと思います。会社や組織をまたいでのデータを取扱い、学習するようになれば最強のツールになるのではないでしょうか。また、自動運転が実現されたさい多いに役立つと思われます。それはまたいつかかけたら…。

おまけ

前回紹介しました、iPad Taxi Navigator。多数の会社を跨いでの登録があるから、最強だと思われる方がいるかもしれません。
私はiPad Taxi Navigatorの機能を便利に使わせて頂いてたので気に入ってますし、普及して欲しいと願ってるので、ディスってるつもりはないのですが、はっきり言って

馬鹿には使いこなせませんよ!

操作面では非常に使いやすいです。猿でも使いこなせるように作られてます。使いやすく設計されたUI面のセンスの良さは開発者さんに感服です。またベテランドライバーのデータもそれなりにあります。しかしiPad Taxi NavigatorはAIの部分がないんですよ。わかりきった話ですけどね。

大量の良質なデータが揃っていてもそれを分析する能力がなければ意味がありません。あれをうまく使いこなしてる人は頭が良いんです!!タクシーは馬鹿でもできるとよく言われてますが、稼ぐにはやっぱり頭の良さに左右されるようですよ。

脚注   [ + ]

1. 澤社長の会社。東京日本交通とは全く別の会社

ABOUTこの記事をかいた人

みわちん

miwachin.com管理人。大阪在住のパラレルワーカー。暇を見つけてはネタ探しでいろんなアルバイトを経験してます。現在は大阪にてタクシー運転手として奮闘中。