AIタクシー®は役に立つのか!?-モバイル空間統計®について-


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2018年2月15日、株式会社NTTドコモが人工知能を活用したドコモのリアルタイム移動需要予測技術で、現在から30分後までの未来のタクシー乗車需要の予測結果などのデータをオンラインで配信するサービス「AIタクシー®」を一部の地域で開始しましたね。お客様にどのようなシステムなのか質問されたドライバーもいるのでは?私もよく聞かれてました。わたくし、腐っても元IT屋ですから「知らない」とはプライドが許さない(笑)って事で勉強しました。そこで自分なりに勉強した事を数回にわけてシェアいきたいと思います。初回である今回はAIタクシー®の裏にある「モバイル空間統計®」について、20年来のお友達「IT屋のひげじぃ」に解説してもらったよ。モバイル空間統計®はAIタクシー®ではとっても重要な役割をしてるの。ちゃんと理解しておきたいですよね。

はじめに

モバイル空間統計®とは、スマホや携帯電話のネットワークを使った、人の移動をオンタイムで収集して利用できるデータサービスのことで、すでに首都圏をはじめとしていろいろなサービスに組み込まれて利用されています。
ここでは、モバイル空間統計®のデータサービスがどのようにデータを集め、情報提供サービスを行っているかを簡単に解説します。
なお、ここで取り上げているのは、ドコモのモバイル空間統計®の資料をベースにした内容です。

スマホや携帯電話のネットワーク

スマホや携帯電話は携帯電話会社のネットワークとつながって、通話やデータ通信を行っています。
このとき、スマホや携帯電話は「通話をしていないときも、携帯電話会社と繋がっています
もちろん課金やパケット消費が発生するのは、通話やデータ通信を行ったときですが、通話やデータ通信が発生していなくても携帯電話会社と通信を行っているのです。

なぜかというと……携帯電話会社につながっていないと、そもそも電話がかかってきたときに電話に着信しません(電話が鳴りません)。
同じように、LINEでメッセージが送られてきても、そのメッセージはスマホに表示されません。
電話が着信するのも、データ通信でメッセージが届くのも、スマホや携帯電話が常に携帯会社のネットワークにつながっているからなのです。
家庭の黒電話(最近は激減してしまいましたが・・・)の電話線を切ってしまうと電話が鳴らない、というのと同じことです。

miwachin
だから飛行機の中では電源を切るか機内モードにしなきゃいけないんだね

スマホや携帯電話の位置情報

スマホや携帯電話と携帯電話会社のネットワークは、だいたいつぎの図のようなつながり方をしています。

スマホや携帯電話は最寄りの「携帯電話会社のアンテナ」と通信しています。
(通常 4G LTEや3G、今後は5Gといった通信方式で通信を行っています。)
携帯電話会社のアンテナは、携帯電話会社の基地局と呼ばれる施設と繋がっており、基地局から携帯電話会社のネットワークに繋がります。
基地局では、接続してくるスマホや携帯電話機器をすべて把握しています。
また、基地局がどこに設置されているか(=位置情報)を携帯電話会社は把握しています。
このふたつの情報をまとめると、「スマホや携帯電話が、だいたいどこの位置に居るか」を携帯電話会社は知ることができます。
データを集めた時刻とともに記録すると、「ある時刻に、あるスマホや携帯電話が、ある位置に居た」という情報を集めることができます。

miwachin
よくGPSと勘違いされてるけど違うんだよ。GPSのついてない携帯電話でもわかっちゃうの。

利用者情報とのつきあわせ

つぎに、携帯電話会社は「スマホや携帯電話の契約者情報」を持っています。
先ほど得た、スマホや携帯電話の位置情報と、その機器の契約者情報をつきあわせれば、「ある時刻に、ある人(=契約者)が、ある位置に居た」とい う情報を携帯電話会社は知ることができます。

スマホや携帯電話は、周期的に基地局と通信しています。
結果的に、時々刻々変化する「誰(=契約者)が、どこに居るか」というデータを、携帯電話会社は集めることができるのです。

miwachin
悪いことしちゃったらバレバレだーっ

プライバシーに配慮し提供データにする

「誰がどこに居るか」という情報は、非常に重要なプライバシー情報です。
そのため、この情報をそのまま他のサービスで使うことはできません。
そこで携帯電話会社は、この「誰が」という部分を、特定できない程度にぼかす処理を行います。
ドコモでは人に関する情報を「男性・40歳代」というように、性別と年代にまとめているようです。
これにより、「ある時刻に、ある性別・ある年代の人が、ある位置に居た」という情報にぼかされます。
集計順番を入れ替えて、「ある時刻に、ある位置に居た人は、性別・年代順に ●人・・・」とまとめ直すことで、モバイル空間別の集計デー タになります。
さらに携帯電話会社のシェアで人数を割り算(例えば、ドコモのシェアが40%だとすると、0.4で人数を割り算)すれば、その位置に居ると推測さ れる人数が算出されます。[*1]
こういった処理で算出されたデータの集まりが、モバイル空間統計のデータとなります。
時刻と場所と性別と年代を指定すれば、その場所に居たであろう人の数を得ることができるようになっています。

miwachin
運転手さんに筒抜けってわけじゃないのね。よかった。

まとめ

以上に説明しましたように、モバイル空間統計とは、スマホ・携帯電話と基地局の通信と、スマホ・携帯電話の契約者情報とを使っ て、「ある時刻・ある場所に居た人の、性別・年代別人数を提供」するようなサービスです。
このサービスを応用すれば、たとえば、時刻を固定して場所を少しずつずらしてデータを呼び出すことで、「ある時刻での人口分布地図」が作れるでしょう。
また、場所を固定して時刻を少しずつずらせば、「ある場所での時刻に沿った人口の増減をグラフ化する」ことができるでしょう。
このような使い方をベースに、ほかのデータ(曜日やイベント、事故の有無など)と組み合わせることで、人がどのように移動するかを予測するようなサービスを作ることができるようになり、そういった応用が始まっています。

miwachin
ドコモのモバイル空間統計®はAIタクシー®以外にも使われてるんだね。

ひげじぃ。ありがとう!

モバイル空間統計®はアウェイ人口を把握するのにも使える

ざっくりとした説明でしたが、モバイル空間統計®の仕組みはだいたいわかりましたか?
このモバイル空間統計®はビッグデータに用いり今後さまざまなビジネスに活用されるものだから、覚えていておいて良い知識だと思います(^^)


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脚注   [ + ]

1. ドコモでは、ここでもう一段プライバシー保護の処理を行っています。これは「いくら年代をぼかしても、あまりに少人数だと個人が特定できてしま う」ということに起因しています・・・ある地域に「40台男性」が一人しか住んでいなかったら簡単に特定されてしまいますよね。このため、少人数 になるデータについてはデータ提供を行っていない模様です。