大人ならば誰しも経験があるであろう二日酔い。あの辛さから「もう飲まない!」と決意したとしても、やはり飲みたくなったり或いは付き合いで飲まなければならないときもありますよね。でも当然ながらお酒は翌日に残したくはないものです。
お酒が翌日に残ることは、毎日の業務で車を使う運送業やタクシー運転手達にとっては由々しき事態。デスクワークならば二日酔いの辛い中での仕事、ぐらいで済むかもしれませんが、ドライバーの方々は運転前のアルコールチェックテストに引っかかり、出庫ができない…死活問題ですよね。
今回は、ドライバーさん達のために、アルコールを翌日にまで引きずらないためにできることを調べました。またそのために有効なサプリメントも紹介しますね。
最善策はやっぱりあの方法
アルコールを早く抜く方法についてネットで調べると様々な情報が出てきます。しかし、多角的に考えるとどれも多少の問題を含むものばかりと言わざるを得ません。
たとえば、肝臓の働きを鈍らせないために寝ないで起きている、という方法が見つかりましたが、翌日の仕事を寝不足で迎えることは二日酔いとさして変わらないような状態でしょうし、寝不足での運転は大変危険ですよね。
最も良いと思われた方法は、水をたくさん飲むという方法ですが、そもそも肝臓の働きが水によって亢進するわけではないので、効果があるにしても過信するのはいけないことでしょう。
ゆえに、最善な方法は「大量には飲まないこと」です。身も蓋もありませんがこれに勝る方法はありませんよ(笑)
それでも飲みたい人のために
そうは言っても毎日の晩酌の習慣は簡単には変えられないし、飲み会がある日もある、という反論があることでしょう。当然、お酒は人生を豊かにしてくれる一面を持ちますから、酒好きな人からその楽しみを奪うようなことはしたくはありません。
そこで、「二日酔いにならない飲み方」があるとしたら、知りたくはありませんか?二日酔いになってからの対症療法ではなく、予防法です。以下にその予防法二つを紹介します。
- 飲む前に固形物を食べる
「すきっ腹でお酒を飲んで悪酔いした」という経験のある方もいらっしゃるでしょう。これは空腹状態で飲むとアルコールが一気に吸収され、急激に酔うためです。固形物を事前に食べてから飲むと、すぐにアルコールは吸収されずしばらく消化管内にとどまり、食べ物を消化してからゆっくりとアルコールを吸収していくことができます。 - 飲酒中に水分をたくさん摂る
アルコールは利尿作用があるため、大量に飲むと脱水症状を引き起こします。それを防ぐとともに、胃から吸収されるアルコール濃度が、水をたくさん飲むことで薄まるため、急激な血中アルコール濃度の上昇を抑えることができます。
また飲酒の前に体内の水分も蓄えているのも良いと言われてますね。飲酒前にも一杯のお水を。
これらの方法は、お酒を飲むときに別の飲食物でお腹がふくれてたくさん飲んだ気になれる、という効果も持つと考えられます。飲み過ぎを防げますね。
断酒薬について
アルコール依存症の人に、断酒のための薬というものが処方されることがあります。代表的なものは、ジスルフィラムとシアナミドと呼ばれる薬です。
そもそもアルコールは体内で、アセトアルデヒドという物質に代謝され、さらに酢酸(食酢の成分)に代謝され無害化されます。このアセトアルデヒドが、吐き気やめまいなどのいわゆる「酔い」の原因となります。ジスルフィラムとシアナミドは、アセトアルデヒドが酢酸に代謝されるのを阻害し、アセトアルデヒドを体内に蓄積させます。その結果、少量飲むだけでも強烈な酔いに襲われるようになり、飲酒による不快感を強く印象付けることで断酒させる、というものでした。
しかしこの薬には副作用もある上、それ以外に大きな問題点があります。それは、服用をやめれば全く意味がないということです。そのためアルコール依存症の人にこれらの薬を処方しても、服用するのをやめてしまってまた酒におぼれる、という事態が多発したようです。
2013年に、アカンプロサートという新たな断酒薬が薬事承認されました。これは中枢神経に作用し、飲みたいという気持ちそれ自体を和らげるという画期的なものです。期待の大きいアカンプロサートですが、承認され処方されるようになって間もないため、その有効性を最大限活かすアルコール依存症治療法がまだ模索されている状態なんですって[*1]。
酒を抜くために有効なあのサプリメント!?
アカンプロサートなどの断酒薬はアルコール依存症の人に医師が処方するため一般には手に入れられないのです。しかしアルコールを抜くことを助けるという点で有効だと考えられている、誰でもドラッグストアで買えるサプリメントがあります。
それが「ハイチオールC」です。
女性がお肌の悩み解消のため飲む印象の強いハイチオールCですが、発売開始の昭和47年当時は「二日酔いに効く」ということで売りだしたそうです。そのため、中年以上の方々はハイチオールCは二日酔いの薬というイメージを持つ人も多いようですね。
実はハイチオールCに含まれるL-システインという物質は、先述したアセトアルデヒドの代謝を助けると考えられています。そのため、二日酔いの症状の緩和の効果も見込まれるそうなのです[*2]。
お医者さんに人気の五苓散料
しかし、こういった薬にばかり頼ってはいけません。繰り返しになりますが、お酒を翌日に持ち越さない最良の手段は「飲みすぎないこと」です。お酒を抜くためのさまざまな手段がありますが、結局は自分の意志の強さこそが、日々の晩酌や飲み会を、翌日の心配をせずに、本当の意味で楽しむための鍵となるでしょうね。
ちなみにみわちんはOS-1グビグビ派です
脚注