DiDiが使えないって話は前回書きましたが、その続きを…
詰まる所、求められてるのは「タクシー版バーチャルダッシュ」ではないのか。
タクシー呼び出し電話って便利なんだよね
タクシー呼び出し電話ってご存知だろうか?
私が運管をしていた会社では、専用電話をいくつかもっていた。ショッピングモールや病院などに設置している電話の受話器をあげ、ボタンを押せば無線室に勝手につながってくれる便利な電話である。無線室側のCTIにも登録しているので場所を説明しなくてもお客様がいらっしゃる場所がすぐにわかる。今は少なくなったようだが、夫が入院していた病院にはまだそれがあった。夫は病院から帰る時はそれを何度か利用してたようだ。面倒くさいアプリより何十倍も簡単で使える。夫はアプリを入れる必要性をあまり感じていないようだった。
シンプルなほうが好まれる
私は以前、IT関係の仕事に長くついていた。そして、この間は短期であるがとある製品の営業をしていた。その製品は使用できるまでの操作がちょっと面倒くさいものでよくエラーが起きていたし面倒くさくなって使わなくなる人を何度もみた。
その経験から言わせてもらうと…
ちょっと複雑な操作があると拒否反応が出る人は非常に多い。一般的な人にはアクションはできるだけ少ないほうがもちろん好まれる。そして、エラーが起きても根気よく使うユーザーというのはごくわずか。トライアル・アンド・エラーを繰り返すのはモノ好きな人かどうしても使わないといけない切羽詰まった人なのである。
私がDiDiを何度も繰り返し試したのはDiDiがどんなものだったかレポートを書きたかったからであるが、普通なら1回だめならすぐに諦めてる。5分でも早くでかけたいクソ忙しい時に1時間半も挑戦し続ける人なんて普通いないでしょう。
運転代行を呼べばすぐくるのはわかっていたし、いつものように近鉄さんに事前予約でもしていれば話は早かったのである。普通ならそうしていた。
タクシーに限らず、売る側(タクシー側)としての言い分としてはいろいろあるのだが、サービスを購入する側としてはシンプルでかつスムーズに配車してもらえないと使う意味がないのだ。
タクシー乗務員側の御託なんて客にとったらどうでもいい話。
客が望むのは外国映画のワンシーンのように、口笛ピューッとしたらタクシーが目の前まで着てくれる環境。郊外ではそれは無理なのでボタンを押したらすぐに着てくれるようなタクシー版バーチャルダッシュ。
配車アプリが使えないワケを考えてみた
DiDiに限らずの話だが、私が住んでいるような地域では配車アプリは使えない。多くのアプリがエリア外になってしまう。DiDiと同じように対応しているタクシー台数が少ないのと、やはり大阪市内中心部へ行ってしまうタクシーが多いのが要因と考えられる。
これを防ぐには、このあたりでも「客はいる」という事を運転手さんにわかってもらわないといけないのだが、これまた難しい問題である。ちょっと粘ってみてもお客さんがつかまらないとなると、みんな来なくなってしまう。
DiDiの情報によるとDiDiにもAIを使った需要予測システムというのがあるそうだ。中身がどんなものかわからないのでハッキリした事は言えないが、以前書いたAIタクシー®は役に立つのか!?-本編-と同じような仕組みだと思う。
天気やイベント、スマホのデータ、過去の乗降データなども使っているのだろう。
ん?乗降データ?これがまた曲者である。乗りたくても乗れないんだから私らの地域のデータは全く残らないじゃないか(怒)いつまでたってもこの地域じゃ活用できないのか? いやいや、まって。DiDiの強みはここじゃないか?
DiDiはもっとクーポンを配っておくれ
DiDiの強みは「乗りたい客がいた!」というデータが残せる事ではないだろうか?「乗せた記録」を残してるDocomoのAIタクシーとは違い、乗車しなくても「配車依頼をかけた」という記録が残るはずである。それをAIに活かしているはず!?
でもね、先述しましたがトライアル・アンド・エラーを繰り返す人なんてごくわずかなんですよ。使えないアプリとして定着してしまったら客にとっても運転手にとっても不幸です。
配車依頼をしてマッチングできなかったユーザーに対し、クーポンをじゃんじゃん配ればいいんですよ。お友達紹介とかダウンロード特典クーポンとか期限付きのものではなく「マッチングできなくてごめんなさいクーポン」を。
そしたらまた試してみようと思うユーザーもいるだろうし、そのデータは残っていくでしょう。
期限付きのお友達紹介クーポンとかダウンロード特典クーポンとかさ、乗りたくても乗れない私のようなものから言わせたら「つかえねーんだから意味ないだろ!」って感じなのですよ。
愛想つかされる前にはやめに手を打つべし!