弁護士が教える「質問力の高め方」(基礎編)

弁護士、コンサルタントの中尾です。

私の職業柄、相手方やクライアントに対して、いかにして適切な質問を投げかけるのかということを常に意識しています。そのおかげで、適切な結論を導くために必要な質問力が身に付きました。そして、この質問力というものは、我々が日常生活を送る上においても、非常に有益なものであるといえます。
そこで、質問のプロである私が、皆様に、質問の仕方のヒント(基礎編)をお教えしたいと思います。

質問をする際に心がけるべきこと

相手に興味を持とう

まずは、質問をする相手に対し、興味を持つことから初めましょう。
その人のことを知りたいからこそ、質問をするのです。興味のない相手に質問する人はいませんが、どのような興味があるのかということを最初に自分の頭の中で整理しておきましょう。
自分が相手に対して抱いている興味の強弱は、質問を進めていく中で、必ず相手にも伝わります。相手に気持ちよく答えてもらうためにも、自分が相手に対して抱いている感情をより具体的に整理することが求められます。
精神論ではありますが、質問をするための前提となる重要なことですから、必ず強く意識しておいて下さい。

相手の答えを整理しよう

相手に対して抱く興味をもとに、質問をするわけですが、質問をしたことに対して、相手が答えてくれた内容については、必ず口に出して整理するようにしましょう。
「〜ということですね?」と言って確認する癖をつけましょう。同意を重ねるというのは、相手との距離を詰めるために、非常に有効な手段です。基本的には、相手の言ったことをそのまま繰り返せばよいです。そうすると、必ず相手は同意します。一言一句、丸ごと繰り返してしまうと、少し、相手に不快感を与えてしまうかもしれません。その場合には、相手の言った答えを簡略化して返すようにしてみましょう。

相手の答えを言い換えよう

「相手の答えを整理しよう」というコツの応用編ですが、相手の答えを言い換えてみましょう。
例えば、相手の答えが抽象的なものである場合には、それを具体的に言い換えてみる。逆に、相手の答えが具体的なものである場合には、それを抽象的に言い換えてみる。そうすることにより、相手の答えのニュアンスを、より正確に把握することができるようになります。

会話例

●具体的な答えを抽象的に言い換えてみる

質問
食事の好みはありますか?

回答者
ピザが好きですね

質問
なるほど、ピザがお好きなのですね。イタリアンがお好きということですか?

回答者
はい(いいえ)

●抽象的な答えを具体的に言い換えてみる

質問
食事の好みはありますか?

回答者
イタリアンが好きですね

質問
なるほど、イタリアンがお好きなのですね。ピザもお好きですか?

回答者
はい(いいえ)

しりとりの方式で質問を重ねよう

とにかく何でも質問すればよい、というわけでは、当然ながら、ありません。質問ごとの関連性を意識することが必要です。質問ごとに関連性があればあるほど、相手の思考も連続性のあるものになりますから、より中身の濃い答えを引き出しやすくなります。
質問ごとに関連性を持たせる方法として、相手の答えのうち、最後の部分を次の質問内容の一部に含めるというものがあります。
そうすることにより、質問ごとの関連性が、少なくとも形式的には維持されることになります。先ほども説明した「相手の答えを整理しよう」というコツとも密接に関わる方法ですので、ぜひ試してみて下さい。

まとめ

今回は初級編ですので、基本的な質問の技術について整理してみました。

  • 相手に興味を持つ
  • 相手の答えを整理する
  • 相手の答えを言い換える
  • しりとりの方式で質問を重ねる

これらは基本ではありますが、いざ実践するとなると、意外に難しいものです。
頭で考えるだけではなく、まずは身近な相手に対して、質問の実践をしてみて下さい。
質問という行為は、人生の基本ですから、誰しもが意識せずとも行っているものです。力を抜いて、少しだけこの記事の内容を意識して、楽しい質問ライフを送って下さい。

編集者より

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中尾弁護士は非常にユニークな弁護士活動をされている方です。
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ABOUTこの記事をかいた人

中尾 慎吾

弁護士、コンサルタント。法律顧問と経営アドバイスが専門。独自の経験により開発した質問力を活かし、顧客に対して適切なアドバイスを行うことが信条。Twitterやブログ経由での相談と依頼にも積極的に対応している。